241 Reply 山本少年探偵団 ファイル0 はじまりの日(前編) 須坂稔 2003/01/05 00:27
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     山本少年探偵団 ファイル0 はじまりの日(前編)

「何で俺はこんな所にいるんだ。」
そうぼやきながら納剛はため息をついた。
 彼が今いるのは学校の門の前である。そして今は夜である。
 なぜ彼はこんな時間にこんな所にいるのか、話はその日の昼にさかのぼる。

 昼休み、納はとある人物に呼び出されて屋上に来ていた。
「やあ、納君。」
彼を呼びだした人物、山本茂男が声をかける。
「で、なんだよ山本、話って。」
「うん、実は・・・」
その山本の話の内容に納は、
「は、今なんて・・・」
と聞き返してしまう。
「だから僕たちで探偵団を結成しないかってそう言ったんだけど。」
「ちょっと待て、山本。」
「何、納君」
「何でいきなりそんな話が出てくるんだよ。」
「いきなりじゃないよ。前から考えていたんだから。」
「そう言う意味じゃなくてな・・・」
何か言おうとする納を無視して、山本は話を続ける。
「それで林先生に話したら・・・ってちゃんと聞いてる、納君。」
そう山本は問いかける。その時の納の表情から聞いていないと判断した山本は、
「ダメだよ、ちゃんと人の話聞かないと。」
と言う。その一言に
(それはこっちのセリフだ。)
と心の中で叫ぶ納。
「まあいいや。で、林先生に話したらあの噂の正体を突き止めたらかまわないだって。」
「あの噂。」
と一瞬疑問に思う納だったが、すぐに、
「ああ、あれのことか。」
と納得する。
 2人が話している『あの噂』とはこの学校に謎の生物がいるという噂である。というのも、夜中にとある部屋から何かを壊すような物音がして、次の日にはその部屋にある机などが消えていたりするからである。
「じゃあ今日の夜9時に校門前に来てね。じゃあ次体育だから。」
そう言うと山本は屋上から去っていった。
「それにしても探偵団って何だよ。そりゃあいつは推理とかそういうの得意だけど。」
半ば呆れ調子でつぶやく納であった。
 納の言うとおり、山本は中学の時もいくつか事件を解決したことがある。その時に納は彼の助手をやっていた(と言うかやらされていた)のだ。だから山本は自分を誘ったのだろう、そう納は考えることにした。

 そう言うわけで彼は今ここにいるのだが、山本はまだ来ない。
「それにしても遅いな、あいつ。もう10分たっているのに。」
そうつぶやいたその時、
「ごめん、納君。遅くなっちゃって。」
そう言いながら山本が走ってやって来た。
「じゃあ入ろうか。」
そう言って校門をよじ登って校内に入る山本。そ・A CLASS=WN href=http://ad.wordsnavi.jp/wordsnavi/search?word=XB7XA4&media=38 target=XB7XA4>靴毒爾發修慮紊紡海・まbr>
 2人は暗闇に包まれた廊下を歩いていた、明かりをつけることなく。
 明かりをつけていないのは、自分たちは学校に忍び込んでいるのでばれたらまずいと言う山本の意見のためである。ちなみに納はそれに対し、大丈夫なのかと聞いたが、山本は自分の視力は6.0(両目とも)だから、と言う謎の一言で片づけている。
「とりあえずこの階段を上れば1−3だったよね。」
と山本が言う。ちなみに1−3は謎の生物の被害が最も大きかった部屋である。なのでまたここに出る確率が高いと思った山本達はとりあえずそこへ行くことにしたのである。
「それはそうと山本。」
「何だい、納君」
「噂通りに本当に何かいたりしたらどうするんだ。」
「まず話し合って何をしているのかを聞かないとね。それからは分からないけど。」
「正体も分からないのにか。」
「大丈夫だよ、目を見て話し合えばちゃんと分かりあえるんだから。」
そう言う山本はいつの間に輝いている。
「おい、輝くのはやめろ。ばれたらどうするんだ。」
そう言って山本の輝きをやめさせようとする納。どうでも良いが輝きというものは自分の意志で消せるものなのだろうか。
「あ、ごめん。」
そう言って山本は自分の輝きを止める。そして2人は再び歩き出した。

 1−3の教室がある階への階段を登り切った2人。
「たしか右だったよね。」
山本のその一言に、
「ああ。」
とだけ答える納。とその時、何かにぶつかったのか納はいきなりしりもちをついた。
「痛た、何だ。」
その一言と同時に目の前に小さな明かりがともる。
 その明かりの向こうにいた人物の顔を見た瞬間、納の顔に驚きの表情が浮かんだ。
 そしてその人物もまた、納の顔を見て驚きの表情を浮かべていた。

     山本少年探偵団 ファイル0 はじまりの日(前編)完


<後書き>
 この話を最後まで読んでくださった方がいるかどうか不安ですが、こんばんは。
とりあえずマ学3巻のポスターネタです。
 この2人は本編の2人っぽくしてみました。(その方が書きやすいので)
 さて、2人の前に現れた謎の人物は誰なのか、そして謎の生物の正体は・・・ってマ学ファンならどちらも予想がすぐにつく気が。
とりあえず後編で会いましょう。
それじゃあ、また。
242 Reply 輝け探偵団 空理空論 MAIL URL 2003/01/05 15:59
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なんかインパクトがあったのはやはり山本君の輝きでしょう。
視力がどーとかはもはや不思議に思いませんが、
やはり輝きです。きっと彼は幸せに生きられるんだろうなあ…。
ともかく頑張れ、です。
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