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サンサンと輝く朝日で一那は目を覚ます。
「あれ、あたし何でここに。」
と不思議そうな声を出すが、やがてあることに気づく。
「そっか、今は過去に来ているんだっけ。」
と納得すると服を着替えて部屋を出る。
一那が部屋を出ると、ちょうど太助と鉢合わせた。
「あ、おはよう、パパ。」
「おはよう。昨日はよく眠れたか。」
「うん。」
「あ、ごはんできたから下に行っててくれないか。」
「はーい。」
そう言って一那は下に降りていった。
そして時刻は大体１０時、リビングには那奈・一那・キリュウの３人がいた。ちなみに他の３人は学校に行っている。
「なあ、一那、一緒に散歩でも行かないか。」
不意に那奈が一那に言う。
「別にいいけど、どうして。」
「どうせならこの街でも案内しようかと思ってさ。」
「いいよ。あ、キリュウお姉ちゃんも一緒に行かない。」
と一那はキリュウも誘うが、
「いや、暑いから遠慮させてもらう。」
それだけ言うとキリュウは２階へと上がっていってしまった。
「じゃああたし達だけで行こうか、おばちゃん。」
そして２人は家を出た。
家を出て歩くこと数分、２人は宮内神社に着いた。
「ここは宮内神社だ。恋愛の神様を奉っているんだってよ。ちなみにここの神主は二重人格で、女には優しく男には冷たい。さらにロリコンで・・・」
「さっきから言いたい放題言っていませんか。」
そう言いながら出雲が階段を下りてくる。
「あたしは単にこの子に本当のことを教えているだけだぞ。」
「じゃあ１つ言わせてもらいますが、ここは恋愛ではなく縁結びの神様を奉ってる所ですよ。」
「あれ、そうだっけ。悪い悪い。」
「ところで、彼女は。」
「ああ。親戚の子だよ。」
「そうでしたか。」
と出雲は納得すると一那の方を向き、
「初めまして、宮内出雲と申します。」
「こんにちは、七梨一那です。」
と２人が紹介しあうのを見て、
「じゃあ次の所に行くぜ。じゃあな、宮内。」
そう言って那奈は一那を連れて去っていった。
「どうしたんだ、一那。」
と那奈がさっきからおかしそうに笑っている一那にその原因をきく。
「パパも出雲お兄ちゃんに対してさっきおばちゃんが言っていたのと同じようなことを言っていたから。」
「ふーん、何て言っていたんだ、あいつは。」
「確か・・・女好きで、二重人格、しかもストーカー的なところがある奴だって言っていたかな。」
その説明に思わず爆笑する那奈。と、
「あれ、那奈姉じゃないかどうしたんだ。」
後ろから声が聞こえてきたので振り返る２人。
「翔子か。いや、ちょっとな。」
と適当にごまかす那奈。
「あれ、その子が預かることになった親戚の子か。」
「太助かシャオにでもきいたのか。」
「ああ。２人がそんなこと言っていたからな。それより、何しているんだ。」
「こいつに街案内をしているだけだけど。」
「よし、あたしもつきあうぜ。」
「別にいんだけどさ。今日って学校早いんだっけ。」
「今日は終業式だぜ、那奈姉。」
「あ、そーだったんだ。全く知らなかった。まあいいか。あ、一那、こいつは山野辺翔子といってあたしの友達だ。」
「山野辺翔子だ。よろしくな、一那。」
「よろしくね。」
と紹介も終えて再び街案内を開始する３人。
それから数時間かけて、那奈と翔子は一那に街中を案内した。
「よしこれで全ての場所を案内したかな。」
と翔子が言う。
「そうだな。一那、この街のことがよく分かったか。」
「うん。」
と元気よく返事する一那。
「よし、じゃあ帰るか。」
「そうだね。お昼ご飯も近いしね。」
そんな会話をしながら仲良く帰り道を歩く３人だった。
未来日記 第３話 鶴ヶ丘案内ツアー 七梨家発 完
未来日記 第４話へ続く
＜後書き＞
２ヶ月ぶりの新作です。
とりあえず全体の内容もおおざっぱに決まってきたので、執筆速度が上がるかも。
とりあえずこの話は那奈姉がメインです。（多分）
ちなみに鶴ヶ丘の町並みは今と未来ではあまり変わっていないようです。
では、第４話でお会いしましょう。
それじゃあ、また。 |
