スレッド No.122


[122] Looking For(短編その9)
投稿者名: 空理空論 (ホームページ)
投稿日時: 2001年4月6日 10時21分
『他人の忠告』
※生きている間に
称賛と分別を手にできる者は幸せだ
よからぬ忠告は他人の胸から出ることが多いものだから


睦月裕華が経営するレコード店。
クラシックからポップスまで、幅広い品揃えを誇ってはいるが、
当の店長はあまり商売に熱心ではない。
自作のCDやら楽器やらを向上させるのに、日々費やしているのである。
この前水無月が訪ねてきたときなどは・・・
「おーい、この前出たはずの“ラブラブマッチング”ってCDは置いてないのか〜?」
「ああそれなら品切れだよ。ああいう最近向けのはすぐに売り切れるからね。」
「売り切れるのが分かってるなら多めに仕入れるとかしてくれよ。」
「うるさいな。仕入れるなら平等に愛を、ってことなんだよ。」
「何言ってんだ、ちっともイカしてないぞ。とにかくすぐ取り寄せてくれ!」
「注文すんのか?たく、面倒だな・・・。」
と、客の事を第一に考えるようなことはまずしていない。
それでもやはり客が来るのは、幅広い品があるから、という事だろう。
なんせ、他では決して見つからなかったような品がここにくると必ず見つかるのだから。
しかしそんな場所だからこそ、客と一騒動起こる時もある。
先ほどの水無月の例と良く似た状況で、最近人気一番のアーティストのCDが売り切れていた時。
もっと数を仕入れろと店長に迫った客が居た。しかし・・・
「帰れ!ここは私が経営する店だ。私には私なりのやり方があるんだ!
文句があるなら来るな!!」
と、激しく叫んで睦月が追い返した。
偶然そこに居合わせた他の客達は彼女の態度に眉をひそめたものの、
やはりというかほとんど大勢が何も言わずにそこを利用している。
なぜなら、ここであの怒った客の要望を強く要求してしまうと、
そこらへんにある他の店と大差ない品揃えになってしまいそうだからだ。
相変わらずの状況で、レコード店は営業されつづけている。
今日もまた一人・・・。
「すいませーん。“忘れた傘に投げキッスを”って曲を探してるんですけど。」
「相変わらずマイナーなのが好きだねえ、智子ちゃんは・・・。」

<おしまい>


○後書き:結局何が言いたかったのか?それは勝手に予想するだけにしてください(爆)
私はいつも睦月さんみたいな店が近所にできないかなと思ってます。
だってどこも同じ様な品揃えばっかだから・・・。(売れそうな品しか置いてない)
事実上無理っぽい気もするんですけどね。(欲しいのは注文しろって事ですか)
しっかし回を増すごとにこのシリーズって苦しくなっていってる気がする・・・。(汗)
2001・4・5

[123] たしかに
投稿者名: グE
投稿日時: 2001年4月6日 10時37分
たしかに空理空論さんと同じようなことを思います。
(とはいっても、私の場合は本ですが)
私がほしい本は売ってない場合が多い・・・。
ほんとにどこかでやってくれないかなぁ・・・。

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