211 | Reply | DREAM | レイン | 2002/11/11 14:54 | ||
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DREAM 前編 ここは、東京都、練馬区。 木枯しが吹く中、一人の少女が、独り言を言いながら歩いている。 「もぅ〜いや!何なのあいつら!もぅ殺してやりたい!!」 少女の名は、二階堂 世奈(にかいどう せな) 十四歳。学校では、有名な『裏情報屋』だ。世奈にかかれば分からない情報は、無い!という腕前だ。だからある意味、世奈を敵にまわすと怖いと言われている。 「あいつら!恩を仇で返して!絶対に許さな・・・?こんな所にお店なんてあったっけ?」 そこには、レンガ造りの店があった。看板には、『DREAM(夢を売る店。)』そう、書かれているだけだった。世奈は、不思議と引き込まれるように店の中へ入っていった。 店の中にはいると、暗く、テーブルが、一つと椅子が二つ置いてあるだけだった。 「あら、お客さん?どうぞ座って。」 店の奥から出てきたのは、黒い服を着た、十二歳ぐらいの少女と、白い服を着た、十五歳くらいの少女が気配も無く立っていた。特徴と言えば、黒い服の少女は、髪も、目の色もグレーで、まさに、闇といった感じだった。反対に、白い服の少女は、髪の色は、ブロンドで長く、目の色は、宝石を思わせるスカイブルーだった。黒い服の少女が、 「私の名前は、美夜(みや)。この店のオーナーです。こっちが、セリア。私の助手です。お話を聞かせてくださいませんか?」 美夜は、吸い込まれるような笑顔を見せたが、目は、笑っていなかった。 「本当に・・・かなえてくれるんですか?」 「えぇ。ここは、夢を売る店、DREAMですから・・・」 時は、さかのぼること、三時間半前。 いつものように、情報を売っていると、後ろから凄い剣幕で走ってくる少女がいた。 「世奈!どうしてくれるの!!あんたのせいで人生無茶苦茶よ!」 「どうしたの?比奈紀(ひなき)?」 それは、こないだ世奈が、好きな人に告白したいから、協力してくれといってきたクラスメートの、星野 比奈紀(ほしの ひなき)だった。 「世奈が・・・告白しても絶対O・Kだなんて言うから!結局ダメだったじゃない絶対許さない!あんたなんか死んじゃえばいいのよ!」 「・・・と言う訳なんです。・・・そりゃ〜あたしだって悪いかもしれないけど・・・死ねばいいは、ないのに・・・」 それまで、目をつぶって聞いていた美夜がおもむろに口を開いた。 「・・・・・お話は、よく分かりました。簡単なものですけど、信用はありますよ。セリア・・・」 それまで、一言も喋らなかったセリアが、 「Bad Dream-mare」 透き通るようなその声は、すべてを無に返すようだった。 「本当に・・・よろしかったんですか?美夜様・・・」 星明りだけが照らす部屋の中に、セリアと美夜がいた。 「大丈夫・・・少し夢を見せるだけ・・・」 「しかし・・・あの術は・・・・」 「あなたは、心配しなくていいの・・・私の言うとうりにしなさい。」 闇の中に光るのは、セリアの長い髪だけだった・・・・ 続く |
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