[107] April fool (A Girl's Case)
投稿者名: AST
投稿日時: 2001年4月2日 13時39分
「あ…あの… 野村先輩…?」 「ん?ああ、花織ちゃん。太助ならもう帰ったぜ」 「そうじゃないんです。そうじゃなくて、あの…」 「ん??」 「あの、あ、あたし…野村先輩のこと…」 「俺のこと?俺がどうしたんだい?」 「あたし… 野村先輩のこと…好きです!」 「へ?…あれ、でも花織ちゃん太助のこと…」 「七梨先輩は!…七梨先輩は、それは、素敵な人です。でも、七梨先輩にはシャオ先輩がいるし… それに、野村先輩は、いつもやさしいし…」 「そ…そうか!そうなのか、花織ちゃん!!俺の熱い魂からほとばしる暖かくて広いオーラが 近くにいる花織ちゃんの心を包み込んでいたと、そういうことなのかぁ! ああ、分かった。分かったぜ花織ちゃん。みなまで言わなくていい。 男、野村たかし、君のことを全身全霊をかけて…!」 「あ、…あ、どうしよう。言っちゃった。言っちゃったけど、やっぱり恥ずかしい… あ、ああ!野村先輩!…あ、その、今日は何日か知ってます?」 「…って、え?今日?今日は4月1日だろ?」 「そうそう、4月1日です。だから…」 「だから?」 「だから、April foolじゃないですかぁ!」 「エイプリル・フール?…ぬおおお!!何てことだぁ!じゃあ、今のは全部嘘なのか、花織ちゃん!?」 「あ、あの、ホントは、そ、そう、七梨先輩に告白する言葉の練習で、その直接言うのも恥ずかしかったし、 とりあえず、野村先輩で、その…」 「…ああ…そうか。そうなのか…そうだよな。はは…」 「ほ、ほら、野村先輩にはシャオ先輩がいるじゃないですか! あたしも勇気出したんだから、野村先輩も男らしくアタックしてください!」 「そ、そうだよな。花織ちゃんの言うとおりだ。よし、やるぞぉ! 花織ちゃんを見習って、俺の熱い魂をかけてシャオちゃんをゲットして見せる!」 「そ、そう、その意気ですよ!野村先輩、ふぁ、ファイトォ!」 「うおおおおお!」
「ふぅ、なんでこうなっちゃったんだろう。 この気持ちがApril foolだったら、楽だったのになあ」 |
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