246 Reply KvsG  第1話 あわ MAIL 2003/02/15 16:07
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ここはどこぞやの飯屋。
その男は食事を取っていた。しかし、その食べている量は半端ではない。
なぜなら皿が5皿・・・(しかも大皿)
ちょっと店員は驚いている。客はもっと驚いている。まぁ、当たり前なのだが・・・。
さて、その男なのだが、ちょっと変わった感じを漂わしている。
血のような赤いコート、バンダナ。瞳の色までその色だ。
髪型はかなり無造作になっている銀。まじめ君の七三の正反対である。
そしてその男の横においてある剣は彼のものだが、異様にでかい。
おそらく、普通の人間には扱うことはできないであろう。
「さて、もういいかな?おっちゃん、お勘定」
普通大皿5皿も食べたのであれば食った食った、とでも言うのではないかと思うが、こ
の男、普通の胃袋はしていない。まだまだいけそうな感じである。
「しめて6794円(私たちが使っているお金の単位に返還して載せてあります)です」
「結構安いほうかな?ホイ」
「ありがとうございましたー」
店員さんのマニュアル語に送られて店を出ようとした男。しかし・・・。
ドゴーン!!
いきなり入り口ではないところが吹っ飛んだ。おそらく、あそこらへんにいた客はひとた
まりもなかっただろう。
周りの客が一気に混乱の海に叩き落された中、男は冷静に、爆発したほうを恐ろしいくら
いの怒気をはらんで見据えていた。
「オイ、金を出せ!死にたくねえならなァ!!」
1人の大柄な男が、おそらく子分であろう男たちをざっと十数人連れてきて爆発したほう
から入り込んできた。いわゆる強盗である。
ここら辺では多少名の知られた盗賊団らしい。客の誰もが明らかに大きく震えている。
子供は泣き叫び、店長と思われる男は非常に厳しい顔をしていた。
「なあ、おにいさん。あの男、どういうやつなんだ?」
赤コートの男はちょうど近くにいた店員の男に聞いた。当然、気づかれないようにだが。
「あいつはゴレムって言うんだ。自分の名前を盗賊団につけている。確か懸賞金がかけら
れていたと思うが・・・」
「ほう。額は?」
「確か50万くらいだったと思うが・・・」
盗賊、海賊、山賊やら重罪人などには懸賞金がかけられている。当然普通なら金額が大き
いほど強く、恐ろしいやつと言うわけになるのだが、当然例外もいる。
「50万。普通に考えればそこまで怖くはないやつだが・・・」
「あんた、まさかあいつを捕まえようと言うのか!?やめておけ、犬死するのがオチだ!」
「おにいさん。俺がそこいらにいる英雄気取りだとでも思うか?」
「いや、そうは思わないが・・・」
「あんたには教えておく。俺の名前はジェス。剣士やってたが、今は魔道士になってる」
ちょっとだけ自慢している感じに男が言った。ところが、
「あいつもなんだ・・・」
「ハ?」
「あいつも魔道士の端くれなんだよ・・・。危険思想のせいで魔道士として追放されてし
まったがな、その腕は確かなんだ・・・」
「おにいさん、‘覇道’て聞いた事あるか?」
「まあ、一応はあ・・・」
「オイ、テメエらァ!そこでコソコソ何してやがる!!」
ジェスと店員の会話にゴレムの割り込みが入った。店員は完全に凍結してしまった・・・。
しかしジェスは違った。彼は逆にゴレムに向かって歩き出したのだ。
「なんだ?お前自分から死ににきたか?」
盗賊1がそう言ってジェスに顔を近づけた。だが、
「き、キサマァ!何しやがった!?」
盗賊2,3は同時にこう言った。
なぜなら、盗賊1が吹っ飛んでいたからだ。
顔はつぶれ、客は皆、目を向ける事ができなかった。
客や店員は何がなんだか解からずにざわめき、盗賊達はパニックに陥っていた。
1人を除いて。その1人とはゴレムである。
「テメエ、魔道士か。その術はブレイクバウンサーだな・・・」
「よくわかったじゃないか。長い間の盗賊生活のせいで術の事なんかすっかり忘れている
と思ったが」
「お前ら、絶対ヤツに刃向うなよ。お前らじゃいくらなんでも役不足だ・・・」
「し、しかし親分・・・」
「魔道士には腕の立つ剣士か同じ魔道士しかかなわねえ」
盗賊達の中でさまざまな話が飛び交っていた。しかし、次の一言で皆静まった。
「安心しろって。俺は次は魔術つかわないからよ」
「うそをつくんじゃねえよ。そう言って同じように吹き飛ばすんだろ?アァ、どうよ!?」
「うそは言わないタチなんだ」
この言葉を聞きゴレムは黙り込んでしまった。そしてなにやら深く考えている。
普通ならこんな言葉は信じない。当然である。そんな言葉にひょいひょいのって自爆した
剣士やら魔道士やらの話は聞いた事もない。
しかし、ゴレムはこう解釈した。ヤツは本気で魔術を使わないと・・・。
それはなぜか。彼はジェスがもっている大剣を見たのだ。この大きさの剣を普通魔道士が
持つだろうか?魔道剣士という役職を聞いた事があるが、その職にはろくなヤツがいない
と聞いた事がある。なら、1人だけ隠れてさっさと逃げていくのではないだろうか?
なら、こいつの事はこう考えるのが普通だと。術が使えなくなっても戦う事ができるよう
に、剣の手解きを誰かに受けたのではないかと。それなら、術無しで戦えるような強さが
いる。ということは剣の腕は超一流と考えてもいいのではないかと・・・。
「どうした、俺の事を考えていたのか?」
「オイ、お前ら。ここはいったん引くぞ!」
「え、わ、わかりました!」
「逃げるのかよ、情けないな・・・」
「ヤツの言っている事には耳を傾けるな!ただの挑発だ!」
盗賊達は一瞬にして店からその姿を消した。盗賊1を残して。

店の被害はかなりひどかった。現金こそ奪われなかったものの、店の壁には大穴があき、
その爆発のせいで犠牲になった人達の家族への賠償金などを払わされたからだ・・・。
ジェスは、盗賊1をつれて店を出て行った。
そしてどこぞやの森の影に向かった・・・。

第1話(完)
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あとがき

はじめまして、(覚えていただいておられる方はいないであろうと思い)
非常に突発的に書いたものです。ですからかなり稚拙なところはあるでしょうが、
ご了承ください・・・。
できれば続きを読んでいただければ幸いです。
ちと話が長すぎたかもしれませんが、そこのところもどうかご了承を。
249 Reply ファンタジーっ 空理空論 MAIL URL 2003/02/18 02:49
666666
初めまして、ではないんですよね。
実は覚えています。ただ、名前だけなんですが…(すみません)
どこでお会いしたかを覚えてないのです。うーむ…。

さて本編の方ですが、ファンタジーちっくで、
それでいてちょっと現実味がある気分にもなったり(それは多分円のせいかも<笑)
でも、魔法と剣と王道ですからね。その二つがそろって使えたら
さぞかしいいものでありそうだな〜なんて思ったりしますが。
続き、頑張って書いてくださいね。
254 Reply ありがとうございます。 あわ MAIL 2003/02/19 18:52
7b68ee
覚えていただいてもらい本当にありがとうございました。
今後も頑張って話を作っていくのでよろしくお願いします。
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